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では、遺言書が残されていない場合は、どのように財産を引き継げばよいのでしょう。
民法という法律には「誰が」「どのくらい」の財産を引き継ぐのかが決められています。
相続人の範囲と相続できる割合は、次のようになります。
相続人になれる人
◎死亡した人の夫や妻は必ず相続人になります。
次の?@〜?Bに当てはまる人たちが相続人になる場合でも、夫や妻は常にその人たちと一緒に相続人になります。
これは、ある人が死亡したときに法律的に結婚している場合に限られるので、すでに離婚している元の夫や元の妻、見かけ上は夫婦でも実際に婚姻届を出していない内縁の関係にある人は、相続人にはなれません。
死亡した人に子ども、両親や祖父母、兄弟姉妹もいなくて、相続人が死亡した人の夫や妻だけの場合、この夫や妻は、死亡した人のすべての財産を引き継ぐことができます。
第1優先順位にいる相続人
死亡した人の子どもや孫などが、第1優先順位にいる相続人です。死亡した人の夫または妻と子どもが相続人になる場合の相続分は、夫または妻が2分の1、子どもが2分の1です。
子どもが数人いる場合は、均等に分けることになります。
たとえば、夫が妻と子ども2人と1,000万円の相続財産を残して死んだ場合、妻の相続分は2分の1なので500万円、子どもの相続分も2分の1ですが、子どもが数人いる場合は均等に分けるので、さらに半分の250万円が子ども一人当たりの相続額になります。
死亡した人に子どもがいたが先にその子供が死亡していた場合は、その死亡していた子どもの子(つまり孫)が代わりに相続できます。
たとえば、太郎(90歳)が去年死亡したので、太郎が持っていた財産を相続人で分けることになりました。
太郎には正男という息子がいましたが10年前に亡くなっています。この場合、正男の子ども(つまり太郎の孫)が正男の代わりに相続できることになります。
また、この太郎の孫も不運なことに太郎よりも先に亡くなっていた場合は、太郎の孫の子(つまり太郎のひ孫)が代わりに相続することになります。
第2優先順位にいる相続人
死亡した人の父母や祖父母などが、第2優先順位にいる相続人です。
この第2優先順位にいる相続人は、第1優先順位の相続人つまり死亡した人の子どもや孫などがいない場合にだけ、相続人になることができます。
死亡した人の夫または妻と死亡した人の父母などが相続人になる場合の相続分は、夫または妻が3分の2、父母合わせて3分の1です。
たとえば、夫が妻を残して死亡した場合(子どもはいない)で、相続財産が900万円あったとします。この夫に両親または一方の親が生きていれば、この親が妻と一緒に相続人になります。
妻の相続分は3分の2なので600万円、親は3分の1の300万円ですが、両親が生きていれば2人でこの300万円を均等に分け合うことになります。
また、両親ともにすでに死亡しているが祖父母の誰か1人でも生きている場合は、この祖父母が妻と一緒に相続人になります。
第3優先順位にいる相続人
死亡した人の兄弟姉妹が、第3優先順位にいる相続人です。
第3優先順位にいる相続人は、死亡した人に子どもや孫などがいなくて、さらに両親や祖父母などもすでに死亡している場合にのみ相続人になることができます。
死亡した人の夫または妻と死亡した人の兄弟姉妹が相続人になる場合の相続分は、夫または妻が4分の3、兄弟姉妹合わせて4分の1です。兄弟姉妹が数人いる場合は、均等に分けることになります。
たとえば、夫が妻を残して死亡した場合(子どもはいない、両親と祖父母らはすでに死亡)で、相続財産が800万円あったとします。
この夫には兄と妹がいるので、この兄と妹が妻と一緒に相続人になります。
妻の相続分は4分の3なので600万円、兄弟姉妹の相続分は4分の1の200万円ですが、兄と妹は均等に分け合うのでそれぞれ100万円ずつ相続します。
また、たとえば兄と妹のほかに姉がいたが既に死亡していた場合、その姉の子(つまり死亡した人の甥か姪)が相続人になります。
兄弟姉妹が相続人の場合、相続はこれ以上下の世代には引き継がれません。つまり甥や姪の子どもが相続人になることはありません。